シャンパーニュ ピオロ
オーヴ県のポリゾに本拠を置く生産者。現在、5代目となるローラン・ピオロ が当主を勤め、計8.5haを耕作する。ピオロ家は16世紀から代々ポリゾのブドウ栽培農家としてトロワの公式記録に記載がある。
現当主ローランの父親ロベールは1950年代、コート・デ・バールの生産者達の畑で接ぎ木を行うようになる。彼はマッサル・セレクションでの苗木作りに拘り、今もピオロの全ての畑はマッサル・セレクションにより植樹が行われている。所有畑(8.5ha)の品種の割合はピノ・ノワール62%、シャルドネ20%、ピノ・ブラン11%、ムニエ6%、アルバンヌ1%。シャンパーニュの希少品種アルバンヌを現在も栽培しておりマッサル・セレクションによりこの地の伝統品種が今に伝えられている。
ビオディナミ栽培
1986年に現当主のローランは自ら栽培した全てのブドウを自社で醸造することとし、ワインの販売も自ら手掛けるようになった。2009年からビオロジックでのブドウ栽培に転換し、2014年にはユーロリーフの認定を得た。そして2020年からビオディナミでの耕作に移行している。
シャンパーニュ造り
考えうる最良のブドウ栽培方法としてビオディナミでの栽培を実施しているローラン・ピオロ。シャンパーニュ造りにおいてもブドウの持つ力を如何にワインに表現するか、そして導き出されたのは、単一区画、単一ブドウ品種、長期熟成、ノン・ドサージュだった。マッサル・セレクションで植樹されたブドウの木は畑の微気象や土壌とのマッチングも最良で、畑の個性を明確に表現するためには他のワインとのアッサンブラージュの必要もなく、瓶内長期熟成の後にドサージュを行う必要もない、正にテロワールを表現したシャンパーニュがピオロだ。