全てが世界基準、伝統国ポルトガルの中の新世界
ポルトガル南部アレンテージョ。発展するワイン産地アレンテージョで中心的な役割を果たし、高品質なワインを世界に送り出してきたのがエスポラン。
■エスポランの歴史
1267年から続く伝統ある荘園エスポランは1973年ロケット家を含む数家族が購入し、1982年以降はロケット家が単独で所有。当主は ジョアン・ロケット。1985年、最初のワインが出荷されエスポランの新たな歴史が始まり、2000年以降、アレンテージョワインのリーダー的な存在として知られてきました。
2008年、エスポランはドウロのキンタ・ドス・ムルサスを所有し、ドウロ・ポートワインの生産を行う一方、2019年にはヴィーニョ・ヴェルデのポンテ・ド・リマ地区の名門ワイナリー キンタ・ド・アメアを傘下に収めました。
エスポランの概要
現在、エスポランは700haの自社畑と700haの契約畑を有し、年間130万ケース(1ケースは9L)のワインを製造し販売しています。内訳は赤75%、白25%。従業員数は250人、その内110名は通年畑の栽培に従事しています。生産量の60%は輸出され、輸出国は60ヶ国に及びます。
■ヨーロッパ最大級を誇るオーガニック栽培の自社畑
2012年より、オーガニック、減農薬栽培に転換。全ての自社所有畑がオーガニックの認定を受けています。また契約畑全てで減農薬栽培を行い、オーガニックを推進しています。
エスポランのワイン造り
ワインメーカーデヴィッド・ベイバーストックは1992年にエスポランに招かれエスポランのワイン造りを改革し、世界的に評価されるワインへの道筋を造りだしました。現ワインメーカーのジョゼ・ルイス・モレイラ・ダ・シルバがそれを引き継いでいます。
現在、赤ワイン専用、白ワイン専用、プレミアムワイン専用の3ワイナリーを所有。全てのワイナリーは重力システムを導入しワインの移動にポンプを使用しないワイン造りを行っています。エスポランの敷地内には200を超えるブドウ品種が試験栽培され、土地との相性や、今後の地球温暖化に備えた葡萄選択の研究が行われています。